時代の香り

今日は、いつも僕がぼんやりと考えている事を書きますね。




音楽に時代の流行があるように、


そしてファッションにも時代背景を投影したトレンドがあるように、


香りにも時代性や流行があります。



しかしこれはなかなか難しい問いで、


様々なところから情報を拾ってこないと考えることができない難問です。



香りの世界だけでなく、


洋服のデザインの変遷や、


食生活や食文化の変化、


そして街の匂いの移り変わりに着目していくことが重要だと考えています。




例えば、食文化は街の匂いを生み出します。


皆さんも海外旅行にいった際に、現地の食文化が街の匂いの一部となって立ち込めるのを感じた経験があると思います。


そういったものを無意識に感じ続けながら、少しずつ香りの趣向というものがその街に形成されていっているのだと思います。


話はずれますが、日本人が海外と比べてシトラスノートを好むのと、ポン酢を中心とした酸味の食文化は無縁ではないでしょう。

そして、フォアグラや赤ワインを食文化としてバックボーンに持っている欧州の方がウッディやアンバーの効いた香りを好むのもまた然り、でしょう。



食文化は人の往来に刺激され、新たな価値を見出され、再編集されています。


そういった意味では、日本への観光客がかつてないほど増えている今という時代は徐々に新たな香りの趣向性を形成しているはずだと思います。


同時に、日本で和食に触れた方々は、シトラス系の香りを徐々に好きになっていくかもしれません。



その街の特性や時代背景を正しく解釈した時に、本当の意味で時代とパーフェクトマッチする香りが出来上がるんじゃないかなと思います。


そんな香りってどんなんだろう、といつも考えています。