イギリスでの僕の修士論文のテーマは「ブログの出現が戦争に与える影響」というような内容でした。
当時の考えはざっくり、こうでした。
・個人がメディアを持つことにより、それがマスメディアへの牽制に繋がる
・マスメディアは個人メディアとの衝突を恐れ、それまで独占的に有していた情報コントロール能力を失う
・よって政府のマスメディアを通したプロパガンダ作成能力は減退していく。
ざっくり言うと、こんな考えでした。
2006年に書いた内容なので、
ブログ自体がまだ斬新な代物であった当時、
この内容はまぁまぁエッジの効いた研究内容でした。
ある程度、今の社会に当てはまる部分もあると思います。
一方、約10年経った今見えてきているのは、個人メディアやSNSはそのほとんどは井戸端会議の延長に過ぎないので、ある一定のケースにおいて、常に狩りの対象の魔女を探している、ということ。
「書く」ことは快感になります。
読者からのリアクションがあれば、その快感は尚更なので、次第に書くためのネタを探し始めてしまう。
そうすると、実際のフィーリングや感想よりも、踏み込んだ事を書いてしまいがちだし、そう言ったスパイラルがネット上で起こるといわゆる炎上状態になるし、魔女を狩り続ける。
このニュースを見てそんなことを思いました。
自分自身も当時は、彼女が嘘をついているのではないかと思ってしまっていたからなんか申し訳ない。
逆境は突如としてあらわれるけど、そんなときは食いしばって流れが変わるのを待つしかない、という事も改めて痛感。
善としての自分を保つのも大変な世の中だ。
ま、でもそれもまた、このニュースが正しければ、という注釈付きだけどね。
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