様々な媒体で話したり、インタビューを受けたりする中で、
僕が独立をするきっかけについて触れる機会が多いので、今日はそのことについて書こうと思います。
もともと独立志向が独立志向が強かった、
というのもあるんですが、香水業界に入って僕がまず着目した点が、
日本の香水産業って輸入産業なんだ、という点でした。
そして一方で、
日経MJや繊研新聞あたりを日々読んでいると、OEMというフレーズが数多く散見されて、
OEMってなんだろう?と考えるようになりました。
OEMはwikiによると、
「他社ブランドの製品を製造すること、またはその企業である。日本語では「相手先(委託者)ブランド名製造」、「納入先(委託者)商標による受託製造」などと訳される。」
となってますが、かなーり簡単に言うと、生産をしてくれる事業のことですね。
OEM会社が沢山いる業界であれば、
良いアイディアが浮かんだ人は、OEM会社に内容や企画を共有すると、基本的にOEM会社がそのアイディアを形にしてくれるのです。
アパレル業界などはまさに、
アイディアを出す人(デザインをする人)とOEMを請け負う人(生産をする人)がタッグを組み産業を支えていると言える業界なのではないか、と僕は理解しています。
しかし香水業界を見るとOEM産業はまだ未発達のでした。
僕の分析では、2点が大きな理由でした。
・輸入産業として育ってきたため、製作に関してはノウハウをためている会社が少ない
・産業としての規模が香水はまだまだ小さいので、参入しようとするブランドが少ないのでOEMへの需要があまりない
この2点が「鶏が先か卵が先か」状態に陥り、結果として輸入に大きく偏重した状態だったのです。
当時の僕は、単純にこの状況を見て、チャンス!と思いました。
「日本のブランドが出したい時、頼める先があまりないってことでしょ?」
「タレントが香水出したい時に、依頼できるエキスパートがいないってことでしょ?」
なら、自分がそうなれば、需要はあるはず!と考えました。
なぜなら、みんな香水作りたいでしょ!という自信があったからです。
香水作るのって格好良いし、アーティスティックな行為だと僕は思ったんですね。
目に見えないものを形にするのって、アートでしょ!?
アーティストならやりたいでしょ!
という超単純思考ではあるのですが、、、笑
この直感をずっと信じていたんですね。
今でこそ流行りの洋服のブランドが香水や香りアイテムを出すのは当たり前の事象になっていますが、
当時はまだまだそんなことはなくてハードルが高い状態でした。
そんな状態が当たり前になっていたのですが、僕にはそれがすごく不自然に見えて、そこにビジネスチャンスを感じた、というのが僕の独立のきっかけのうちの一つです。
なので、僕は、新卒の目がキラキラしている社員と話す時には、
「その業界に入って最初に感じた違和感や出てきたアイディアは重要なサインだから、忘れないようにメモしておいたほうが良いよ。チャンスってそういうところにある気がするよ」
と伝えています。
そして、「重要なのは揉まれながらもそのインスピレーションを自分で守っていくことだよ」と。
写真は独立後に初めて入った事務所での写真です。
まだ何もない。笑
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